飲精はカニバリズムなのか

こんにちは

突然ですが皆さんは飲精と聞いてなんの事だかパッと分かりますか? 一言で説明すると「静液を飲み込む行為」ですね ごっくんとか言われてるやつ 私はこの記事を書くにあたって調べるまで言い方を知らなかったですがwikipediaがこの表記だったのでとりあえずこれで統一します

AVとかエロ漫画とかではお馴染みのシチュエーションですね 私は「美味しくないだろうなぁ」とか「口内粘膜傷つきそうだよなぁ」とか考えてしまうのでやった事ないです

 

しかし先日ふと思い立ったのです

「もしかして飲精ってカニバリズムに当てはまるのでは?」と

カニバリズムと聞くとヒトがヒトを食べる猟奇的な絵面を想像する方が多いと思いますが、生物一般に同じ種族同士が捕食することをカニバリズムと言います カマキリのメスが交尾中にオスを食べてしまうのが有名ですね

自然界にカニバリズムは沢山溢れておりその形も様々です カマキリのように産卵期に交尾相手を捕食するのは性的共食いなどと呼ばれています

性的共食いをする例としてはカマキリやクモあたりが有名でしょうか 私の一推しはキヌハダモドキというウミウシ なんと雌雄同体なのにも関わらず性的共食いをするという生物で交尾しながらお互いを捕食し合うらしいです 興味深い

他にも日常的な餌としてカニバリズムをしているアメリカオオアカイカやスキアシガエルのような種や、子宮内で卵や他の胎児を捕食するシロワニのような種、母親の体を子供が食べて育つムレイワガネグモのような種、etc…とひと口にカニバリズムと言っても本当に多種多様です

 

ビル・シャットはカニバリズムを『ある生物種の個体が同じ種の別の個体の全体または一部を摂取する行為』と定義しています

Bill Schutt(2017). EAT ME A Natural and Annatural History of Cannibalism,Wellcome Collection(ビル シャット 藤井美佐子(訳)(2017). 『共食いの博物誌 動物から人間まで』 太田出版)

 

今回注目していただきたいのは「別の個体の一部を摂取する行為」がカニバリズムとして定義されているという事です

この「摂取する」というのは非常に線引きが難しく、例えば授乳も他の個体の一部を摂取する行為には違いないのですがそれをカニバリズムとするかどうかは意見が分かれるところです

 

さて、本題へと移りましょう

冒頭で述べた飲精 これはヒトがヒトの精子を食べているわけですから間違いなく「同じ種の別の個体の一部を摂取している」と言えるでしょう

自然界で一般的に見られるカニバリズムと違うところとしてはヒトは栄養源を精子に頼る必要がないというところです 生存のためでない摂取行為をカニバリズムとして良いのかという事ですね

しかし人類史でヒトが行ってきたカニバリズム-ここでは人肉食のこもを指すこととします というのは精神的、文化的な側面を持つものも多くみられ文化的なものとしては葬制や宗教的儀式のような例が挙げられます 亡くなったヒトの体を追悼の意を込めて食べる文化などというのが存在していたようです

精神的なものとしては愛情表現としてのカニバリズムがあります 好きな人とひとつになりたい、といった思考の先にカニバリズムに走るケースというのは多数報告されているそうです 

これらのカニバリズムというのはヒトという脳が発達した種族だからこそ起きる事象であり、そこに栄養素不足といった理由はありませんがこれも間違いなくカニバリズムの一つの形なのです

さて、この事から愛情表現としてヒトを殺めて人肉を食べる行為はカニバリズムと言えるでしょう そして先程挙げた定義におけるカニバリズムは何もヒトを殺してしまう必要はありません 生死に関わらず一部を摂取していればそれはカニバリズムとなるのです

これはつまり愛情表現としての飲精もカニバリズムとして良いのではないでしょうか

 

 

私自身にヒトを食べたいという欲求が生まれたことがなかったので「初めから捕食対象として見ている彼女」が出来たらどうなるんだろうと常々思っていたのですが非常に難しいのと本当に捕食衝動が生まれてしまったら怖いなと思っていたのですが、飲精がカニバリズムであるなら人を殺める事なくカニバリズムが出来るということなので早く試したいですね(捕食される側だけど) 彼女募集してます

 

おわり